チャタレイ夫人の恋人

 2015年01月17日(土)   Book
評価:
D.H.ロレンス
角川書店
(1958)
コメント:昭和33年初版発行。削除部分は「*」でカットされているが、時代を感じさせる訳文がいいと思う。

昨日、亡き父の遺したこの角川文庫版(訳・飯島淳秀)を数年ぶりにざっと再読。

いわゆる「チャタレイ事件」に関する話はさておき、情景描写といい会話といい、凄い勢いで非常にきめ細かく描かれている印象を受けたのは、このところ文章がこざっぱりしている日本の古い小説くらいしか読んでいなかったせいだろうか。
でも、そのお陰でリアリティが半端なかった。
物語の途中から主人公であるコンスタンス(コニー)の一人称が「わたし」から主に「あたし」に変わっているのは、訳者の意図によるものなのか否かなど、丁寧に読まないと何とも言えない部分もあるが、下記サイトの翻訳比較を拝見し、初めて読んだのが有名な伊藤(父子)訳ではなく、飯島訳で案外よかったのかも、と今のところ思っている(一番印象に残ってしまうのが「パジャマ」が「ピジャマ」になっていることであったとしても)。

Lady Chatterley's Lover by D. H. Lawrence D・H・ロレンス 『チャタレー卿夫人の恋人』『チャタリー卿夫人の恋人』『チャタレー夫人の恋人』『チャタレイ夫人の恋人』: tomokilog - うただひかるまだがすかる
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    奇子

     2014年09月11日(木)   Book
    評価:
    手塚 治虫
    講談社
    ¥ 1,004
    (2010-11-12)
    コメント:簡単に言えば横溝正史×松本清張みたいなストーリーがテンポよく展開。1巻を読むと最後まで読みたくなると思うので、セット買いがオススメ。

    評価:
    手塚 治虫
    講談社
    ¥ 972
    (2010-11-12)
    コメント:本来はもっと長編の予定だったのがやむを得ぬ事情で終わったので「物語は大筋のほんのプロローグ」でしかないという1974年の作者のあとがきを読んで納得。他の収録作品も面白かった。

    評価:
    手塚治虫
    INFASパブリケーションズ
    ¥ 1,749
    (2010-02-25)
    コメント:ピンク×イエローのカバーが可愛かったのと、手塚るみ子さんの監修というので購入。エロスというよりも手塚先生の発想の豊かさ、面白さを堪能できるコンピレーションというか、または昭和の漫画の風情を味わえる一冊という感じ。

    奇子:マンガwiki:TezukaOsamu.net(JP) 手塚治虫 公式サイト

    ネタバレあり。
    奇子 - Wikipedia

    『手塚治虫エロス1000ページ(下) 』で、第12章「さなぎ」だけを読んだことがあった『奇子』を読んでみたいなと思っていたら、久しぶりに行ったリサイクルショップで全二巻セットを発見して早速購入。
    先日、2chのオカルトまとめサイトで下山事件をネタにした創作物を読んだばかりでもあったので、色々とタイムリーだった。

    手塚治虫も描いた。あれから65年……戦後最大級の未解決事件・下山事件1 - エキレビ!(1/3)

    あと、何だかんだ言って手塚治虫先生は極東国際軍事裁判(東京裁判) の本質を早々に理解してはいたのだなと感心した(1巻の伺朗の裁判ごっこを見る限り)。
    (ついでに日本共産党があの裁判について公式にはどういう解釈をしているのか、調べたことがなかったと、今気がついた。)

    極東国際軍事裁判 - Wikipedia

    東京裁判(極東国際軍事裁判)

    ただ、作品自体はテンポよく進むので「成程」と思って終わりというか、結構カラっとしたものを感じた(が、昭和の戦後史に疎い人などはまた異なるかも)。
    またそれは手塚先生の躍動感溢れSFチックでもある性描写が隠微なエロティシズムなどを感じさせないから、というのもあるのかもしれないが、私はそういうものまで堪能したいわけではないのでそれもまたよし。
    ということで?作者の本来の予定通り、この後の物語も読んでみたかった(奇子の70年代ファッションもレトロでよかったし)。
    ついでに仁朗が一番かっこいいんだけど、サングラス的に『はだしのゲン』の朴さんを思い出しちゃってwww(でも私の故郷に住んでいた朝鮮の方は結構広い土地と家を所有していて=割といい暮らしをしていて、戦後はさっさと売却して帰国しちゃったそうなんだけど、あれは何だったんだろうか。)
    あと、2巻に収録されている「鉄の旋律」「白い幻影」「レボリューション」も、ミステリー×SF×オカルト×ゴルゴ13という感じで面白かった(特に状況が二転三転する「レボリューション」が)。
    何にしても、手塚先生のアイデア量の豊富さは流石。
    そういえば親戚の家に百科事典みたいな割と大判の手塚治虫全集があったのに、火事で焼失してしまったのが悔やまれる。
    9月14日追記。
    「成程」と思って終わり、と書いたが、何だか後からジワジワくるものがある作品だった。
    また、likeなのかloveなのかはともかく、奇子の心を許した男性に対する行動様式を見て、この映画のヒロインを思い出してしまった。
    あまりにも脆いこのヒロインと、そうではない奇子とでは、根本的な動機のようなものが異なるとは思うが、ほんの少しだけ似ている面もなくはない気がして。

    トリエステから来た女 - 作品 - Yahoo!映画

    トリエステから来た女とは - 映画情報 Weblio辞書

    トリエステから来た女 - Wikipedia

    (追記ここまで。)
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